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SPECIAL対談 山下智巳×高木優一
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依頼人は千差万別

高木優一:
一般の人が探偵事務所に相談に行くというのは、かなり切羽詰った状況なんでしょうね。
山下智巳:
そう、お金を出してまで調べてもらいたいと思うのは本当に究極なんですよ。居ても立ってもいられない状態で、元の彼女の居場所を突き止めたいと頼んでくるわけです。
高木優一:
「元カノの居場所を教えろ」ですか。私にはまったく興味ない話ですね(笑)。パンドラの箱なんて開けない方がいい。
山下智巳:
そうですよね。そういうケースの場合は誓約書を書いてもらい、住所は決して教えないようにしています。写真だけ見せて、今はこんな風ですよ、と教えるぐらいですね。
高木優一:
山下さんが探偵になられてから、世の中の仕組みというか情報伝達の状況が大きく変わりました。
携帯電話からSNSに移行し、注意深く証拠を消したはずなのに、一緒にいた写真がフェイスブックにアップされていたなどということがあるんでしょうね。
山下智巳:
ありますね。一昔前では携帯電話、いわゆるガラケーなどではそれほどセキュリティがしっかりしていなかったので、着信履歴から浮気がバレたということがありましたが、今はラインとかフェイスブックで、いるはずのない処で女性とご飯を食べていたそのレストランのメニューがアップされていたというようなケースは増えています。
高木優一:
浮気調査を依頼してくるのはいわゆる富裕層の人が多いというイメージがあるのですが、そうでもないのですか。
山下智巳:
あらゆる層の人たちから依頼があります。学生もいますよ。社会人の彼氏がバレンタインデーの日に急に仕事が入ったから会えないと言ってきたのだけど怪しいので調べて欲しいとか。
高木優一:
へえ。自分でお金を出して調査を依頼するんですか。
山下智巳:
おばあちゃんがお金を出してくれるというケースもありました(笑)。
高木優一:
最近、熟年離婚が多いという話をよく聞きます。
山下智巳:
50代、60代の人たちはまだバリバリに元気ですし、お金も持っています。「第二の人生を謳歌したい」と、突然奥さんが離婚届を出してくる。びっくりして調査をしたらサークルで知り合った男性と仲良くなっているというような例は多いですよ。
高木優一:
男女比で言うと、やはり女性の方が多いですか。
山下智巳:
割合でいえば7:3。7が女性です。今の時代、別れても何とかやっていけるという社会的背景も大きいのでしょうね。

photo by naokichi hasebe

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