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SPECIAL対談 枝光聖人×高木優一
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中高年には、身体の健康だけでなく、心の健康への配慮も大切

枝光聖人:
それでは筋肉はどうすれば作れるのか。歩けばいいのか。ゴルフやテニスをやればいいのか。そうではありません。それなりの負荷を課したトレーニングをしなければなりません。それではトレーニングをすればだれでも筋肉がつくのかと言えば、それも違います。現に一般のスポーツジムに行って1gの筋肉もついていない人も大勢います。だからすぐに辞めてしまう。一定の法則に基づいた指導を受けながらトレーニングしなければ筋肉はつきません。今、日本のフィットネス人口は400万人と言われていますが、これは日本の人口の3%です。わずかそれだけの人しか筋肉を保持できていないということになります。高齢者の割合は全人口の25%ですから、ほとんどの人が筋肉が衰えるのを放置しているという状況です。
高木優一:
筋肉は放っておけばどんどん衰えてしまうのですね。
枝光聖人:
その通りです。でも、加齢に伴って筋肉が減ってしまうのは仕方がありません。ですから、まだ元気な時、動ける時に何をするかが大切なのです。動けなくなってからトレーニングをするのではなくて、動けるうちにトレーニングをすることがポイントです。
高木優一:
なるほど。プロのスポーツ選手だって同じことですね。怪我をする前にトレーニングをして怪我をしないようにする。だからイチロー選手みたいに長く現役で活躍できる。
枝光聖人:
また、我々は身体だけでなくメンタル面、つまり心も同時についていくことが重要だと考えています。「やる気」「モチベーション」「目的」といった意志を醸成する要素です。さらには、環境への配慮も大切です。やりやすい場所の提供、的確な指導を行えるトレーナーの配備とかですね。それと食事の指導なども重要なポイントです。プロの選手のトレーニングならば高いマインドや環境がもともと備わっているわけですから身体の鍛錬だけに集中すれば良いわけですが、一般の中高年や高齢者には、身体と同時に心も一緒にケアしなければなりません。
高木優一:
なるほど。それで心身健康倶楽部なのですね。
枝光聖人:
いわゆるパーソナルトレーナーは身体のことしか見ませんが、私どもでは心と環境までを配慮したトレーニングを心がけています。人によって体力もライススタイルも経済環境もまったく違います。それを総合的に見てトレーニングを行う必要があります。
高木優一:
今、その心身両面のケアができるパーソナルトレーナーの育成もやられているのですね。
枝光聖人:
はい。将来は10万人まで増やしたいと考えています。

photo by naokichi hasebe

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