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SPECIAL対談 岡政博×高木優一
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オークションの存在を知ってほしい

高木優一:
女系家族の相続人で、お父さんの部屋からコインが出てきたのですが、どうしたらいいでしょうという相談を受けることもあります。女性はコインの価値に無頓着の方が多いような気がします。
岡政博:
古くて汚いものという捉え方をされることもあります。
高木優一:
私も含めて相続を扱う人間にはコインの価値などわかりませんから、税理士も相続税を鑑定できなくて困るという問題が現実に起きてきます。
岡政博:
我々もよく遺産を相続される方から査定を依頼されることがあります。その際、非常に高価な骨董品的なコインは、いわゆる市場価格の一番下のレベルぐらいで査定します。税務署がそれに対して異議を唱えることはほとんどないですね。やはり知識がないからでしょうね。
高木優一:
また記念コインの話に戻りますが、ワールドカップや夏冬オリンピック、その他のスポーツイベントの開催を考えますと、毎年、何らかのコインが販売されるということになりますか。
岡政博:
年3回、銀行ではコインの販売をしています。そのうちの2回はイベントコイン、もう1回は干支です。干支のコインの購入者は毎年着実に増え続けています。もちろん、コインそのものが値上がりすることはありませんが、金なので金価格が上がれば資産価値は確実に上がるということになります。地金型金貨とか金の延べ棒とかを所有している方は、金が5%でも上がればすぐに売ってしまいますが、オリンピックコインを購入した人は5%程度の価値が上がっても売ることはしません。大事なコレクションとして扱っていますので、自分が元気な間は手放すことは考えません。
高木優一:
それを所有していたお父さんが亡くなって、家族が調べてみると金価格が上がっている。それで近くのリサイクルショップや質屋さんに行って金価格で売ってしまう。そのようなケースは多そうですね。
岡政博:
多いでしょうね。弊社のオークションに出せば、少なくともあと2~3割は高くなる可能性があります。そのようなチャンスを逃している方は大勢いらっしゃると思います。
高木優一:
もったいない話ですね。逆に、たとえば、昔のワールドカップのコインを手に入れたいと思ったときは、御社などのオークションを利用するという手立てとなりますね。
岡政博:
そうですね。運が良ければかなり安い価格で手に入れることができます。場合によっては発行時の値段よりも安く入手できます。このようなモダンコインは希少性がないのでそれほど値上がりするものではありません。お客様から相談された際には、まずは金価格をベースにして出されたらどうですかというアドバイスをします。最低価格を金価格にして、何人も入札してくれば高くなり、一人しか入札してこなければ最低価格で落札ということになります。弊社は10%の手数料をいただきます。

photo by naokichi hasebe

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