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SPECIAL対談 岡政博×高木優一
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中国人による中国コインの爆買い状況

高木優一:
コインを相続する方が、御社のオークションを利用する手立てを知っていなければ、結局はヤフーオークションに出してしまうということになりますよね。
岡政博:
故人が大切にされたコインを弊社がお借りし、オークションに出し、思ってもいなかったお金をお渡しすることができれば、ご家族からは非常に感謝されます。先般、こんな話をコイン商から聞きました。ウィリアム4世の銀貨だったのですが、それを駅前の金券ショップが2千円で購入しました。この英国のアンティーク・コインはオークションに出せば200万円の値が付きます。もちろん、金券ショップも決してだましたわけではなく、知識がないわけですから目方で計って2千円という価格を付けたのですね。
高木優一:
そういうことが本当にあるんですね。
岡政博:
相続の際、コインの扱いはやはり難しいのでしょうか、最近は遺品整理の専門の方のお付き合いも多くなってきました。
高木優一:
オークションに出ている高価なコインを買う側の方のお話もお聞きしたいのですが、実際どのような方が買われるのですか。
岡政博:
アンティーク・コインに関しては投資家や富裕層の方が多いですね。コインを投資の対象や資産防衛の手段として捉えるアメリカ流の考え方が普及しつつあります。中国コインも今、かなり熱い状況になっています。弊社が扱った三国志の記念金貨セットという商品があったのですが、1オンス4枚のセットで当時銀行は40万円弱で販売していたものです。今、弊社のオークションに出すと、高い時で500万円以上の値が付き、現在でも200万から250万円の値が付いています。
高木優一:
それを中国人のブローカーが、やはり投資目的の中国本土のユーザーのために購入するのですか。
岡政博:
そういうことです。いろいろなリサイクルショップのチラシを見ると、中国コインを高価で購入しますと謳っているケースが多いですね。中国人の購買グループが定期的に回ってくるそうです。残念なのは、大判、小判や明治の金貨など、日本の古銭に対する入札が少ないことですね。古銭は文化財だと考えるべきだと思うのですが、その価値がなかなかオークションの落札結果という形になって現われてきません。
高木優一:
本日は我々のようなコインコレクションにはあまり縁のなかった人間にも、大変興味深いお話を聞かせていただきました。ありがとうございます。

photo by naokichi hasebe

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