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SPECIAL対談 櫻井政人×高木優一
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長井市の売りは、農業と工業

高木優一:
長井市のいわゆる“売り”になる産業は何でしょう。
櫻井政人:
すぐに思い浮かぶのは、豊かな自然環境を活かした農業なのですが、実は工業も盛んなのです。最近、長井市の町工場と県外の大手企業との取引が多くなってきているんですよ。
高木優一:
へぇ、工業のイメージはなかったですね。
櫻井政人:
大田区とはものづくりの仕組みは違います。大田区は小さくて家族的な工場が多いのですが、長井市の場合は従業員50人ぐらいでもう少し規模が大きく、一部の部品を集中的に作るというのではなく、総合的なものづくりを行っています。ですから、たとえば、大田区では難しい大きなものや、音や匂いが出るものを作るといった領域のフォローをし、作業を連携することはできると思いますね。
高木優一:
なるほど。そしてもちろん、農産業は豊かですよね。
櫻井政人:
米から果実から、最近はワイン用のぶどうの栽培なども積極的に行うようになってきました。今はドンキホーテの大森山王店で長井市のコーナーを設置していただいています。いろいろなドンキホーテさんのイベントに我々も協力させていただいているという背景もあり、ウィン・ウィンの関係を構築しています。
高木優一:
いわゆる県のアンテナショップは日本橋や銀座などの一等地によく見られます。
櫻井政人:
県レベルでPRを実施しようとすれば相当の規模の出店はできますが、やはりそれなりの予算がかかってしまいます。良いものを安く提供できるかというと、残念ながらそうはならないですね。我々は消費者に安く良いものを提供したいという考えが根本にあるからこそBtoBを推進し付加価値を付けたサービスを提供しようとしているのです。行政が主導で行うと、PRは積極的に行うのですが儲けるということに関してはどうしても後回しになりますね。
高木優一:
櫻井さんの役割としては、当初は長井市のスポークスマンとしてPR活動をされていて、次第に商売に繋ぐ、いわゆる外貨を稼ぐコンサルタントという立場にシフトしているという感じですね。

photo by naokichi hasebe

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