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SPECIAL対談 小室友里×高木優一
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AV後はカウンセリングと執筆活動が中心

高木優一:
小室さんが、AVの世界から今の仕事に移られたきっかけを教えてください。
小室友里:
私の所属していた事務所はとても経営理念がしっかりしている会社で、社長からずっと、「この仕事は長く続けられないからな」と言われ続けていていました。それで、日ごろから将来のビジョンをいろいろ思い描いていたのですが、引退する半年前にやりたくない撮影内容をやらなければ作品がリリースできないことを告げられ、やりたくないことをやって続けるくらいなら引退をしようと決心しました。実際には、もう少し続けざるをえない状況だったのですが、その間、執筆や舞台などの活動も試していました。その中で執筆活動が性に合っていたというか、好きだということもあり、完全にAVを離れたあとは、若い層への性のカウンセリングとそれに付随するライター活動を中心に行い、今に至っているという感じです。
高木優一:
小室さんは「一般社団法人痴漢抑止活動センター」で理事をされていますが、そこでは「痴漢抑止バッチ」の普及というユニークな活動を行っています。そのあたりのお話を少し聞かせてください。
小室友里:
「痴漢抑止バッチ」は、女子高校生が考え出したアイデアを大学生や専門学生が実際にデザイン化してバッチにしているという記事をたまたま目にし、いいなあと興味を持ったんです。そしてそのバッチを企画した協会にも興味を持って、代表理事の方にお会いして活動の内容などを聞かせていただきました。そこで、とても共感し、もっと活動を拡散するお手伝いをしたいと申し出たんです。
高木優一:
それはいつごろのことですか。
小室友里:
去年の夏です。痴漢抑止という言葉はあまりなじみがないですよね。でも、きちんとお話をさせていただければ、だいたいの方には理解していただけますね。
高木優一:
確かに、痴漢防止という言葉だとなじみがありますが、「抑止」はあまり聞きなれない言葉です。
小室友里:
痴漢といえば、FANZA REPORT(ファンザレポート)というサイトをご存知ですか。そこで性に関する統計調査を行っているのですが、人気検索ワードの1位が「熟女」なんです。そして2位が「痴漢」。AVって結局は、ファンタジーの世界で作り物であることは皆、十分に承知していながら、リアルな「痴漢」の世界を求めているんですよね。
高木優一:
なるほど。一筋縄ではいかない世界ですね。今日はどうもありがとうございました。

photo by naokichi hasebe

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