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生前に贈与した相続財産

(神奈川県横浜市栄区在住H様)
先日父が遺言書を作ったと風の噂で聞きました。

父は長男を溺愛しており、次男である私は幼少期から与えられるもの全て差別されて生きてきました。

大学院まで行った兄とは正反対で、私は予備校にも行かせてもらえず三流私立。

ネットで最近相続について調べ始めたのですが、父の死後兄にギャフンと言わせたいので虎視眈々と今勉強をしている最中です。

そこで最近知ったのですが、生前に贈与した財産が遺留分の対象になるという話です。

私に厳格で兄には異常に甘い父な事ですから、遺言書に私に不利になる話が書いてあると思います。

そうなると私が相続できる資産は限られてきます。

明らかに今まで兄は私より多くの現金をもらっているはずです。

と言っても生前に父から兄に何を相続したかなんて父・兄と疎遠な私は知る由もありません。

今後私はどの様な準備をしておけばいいのでしょうか?
相続遺言
北村 亮典弁護士の回答

(こすぎ法律事務所共同代表)

お父様が、お兄さまに遺産の全て、又は大半を相続させる内容の遺言を遺していた場合は、ご認識の通りお兄様に対して遺留分の請求をすることになる可能性が高いです。

遺留分を算定するにあたっては、その算定の基礎となる財産を把握することが肝要です。

遺留分の算定の基礎となる財産は以下の順序で計算されます。

1 死亡時点の財産を確定

まず、被相続人が死亡時(相続開始時)に有していた全財産(遺言で誰かに贈与すると述べられていたものもこれに加えます)を計算します。

2 生前に贈与した財産を加算

次に、被相続人が生前に贈与した財産のうち、下記に該当するものを加えて計算します。

• 死亡時(相続開始時)からさかのぼって1年以内にされた贈与(民法1030条前段)。ここで時期の基準となるのは贈与契約の成立時が1年以内かどうかです。

• 死亡時(相続開始時)からさかのぼって1年以上前の贈与で、被相続人と贈与受けた人の両方が、その贈与によって相続人の遺留分を侵害することを知っていた場合(民法1030条後段)には、当該財産も加えて計算します。

• 相続人の一人に対する贈与で、特別受益に該当するものがある場合、この財産も加えて計算します。

3 不当に売却した財産を加算

さらに、被相続人が生前に売買で処分した財産のうち、不相当な対価でなされたものであって、かつ、被相続人と買い受けた者の両方が、その売買によって相続人の遺留分を侵害することを知っていた場合には、その財産から対価として支払われた金額を差し引いて基礎財産に加算します。

以上の次第ですので、お父様がどのような財産をお持ちなのか、ということを把握しておくことが第一です。

また、お兄様への生前贈与についても、全て把握しておくことが必要です。

親族間の贈与というのは、現金などでなされた場合には、後からそれを把握して証明することはほぼ不可能です。

基本的には、不動産の登記簿や預金通帳の流れから贈与があったか否かを調査するということが一般的方法です。

したがいまして、最低限、お父様がどのような不動産をお持ちか、また、どの銀行に口座をお持ちか、ということは、お父様の周囲の方から聞き込みするなどして把握するよう努めておくべきです。
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