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疎遠にしていた父親が死んでいました。

(神奈川県横浜市都筑区在住N様)
父の浮気が原因で、母が約8年前に熟年離婚しました。

父は設計会社を経営しており、浮気相手はその会社で事務をしていたMという女性でした。(私もよく知っています。)

母と正式に離婚後、私と母は自宅を出て父はそのMと再婚しました。

実は私は高校卒業後、父の会社に勤めていたのですが、浮気が発覚し、夫婦関係がきな臭くなった頃から私を冷たくあしらう様になり正式に離婚成立後、母を引き取った私が煙たくなったこともあり、突然私を解雇。

理由は社長に対し、造反したというものでそれ以来私と父はほぼ絶縁状態で連絡も取っていない状態でした。

先日、親戚から連絡があり「この度はお父さん大変だったわね。」と言われ、8年も疎遠で絶縁状態だった父が先月亡くなっていた事を知りました。

実はMが私を気嫌いし、共通の知人や関係者、親戚までにも口止めをし、私に父の死を知らせなかったそうです。

父は個人や法人名義で不動産を保有しており、預貯金も数千万円はあるはずです。

その上、生命保険の受取人を後妻Mに変更しており、保険金も支払われたようです。

知人から聞いたのですが、現金や預貯金は生前に全てM名義の口座に移していたとのことです。

私は父に一方的に嫌な思いをさせられた挙句、この様な事をされたことに憤りを感じています。

法的に決められた財産分与を受けたいと思っていますが、後妻の口座に移された預金や不動産に関しては長女である私と弟に相続権があるはずです。

今後どの様に訴えを起こせば請求できるのでしょうか?

2年に渡る闘病後に亡くなったそうですが、家族(私や母)に対し、暴力は勿論の事、暴言を吐いたり娘の私を解雇するなど酷い事をし、家を追い出した父は自身の闘病期間中、Mしか頼る人がいなかったらしく、「子供には財産を渡したくない」と一筆書いた直筆遺言の様なものがあるとの事です。

まだ実物を見ていないのですが、これは筆跡鑑定などするのでしょうか?

父は設計士として真面目にやってきて20年は紆余曲折だったもののコツコツやってきました。

しかしMが入所してからおかしくなったのは周知の事実です。

絶縁状態だったからといって勝手に葬式を済ませ、私にバレるまで連絡をしてこなかったMに対し憤りを感じています。

何とかMに寝取られた財産を取り戻したい一心です。

母は「もういい」と言っていますが、同性としてああいう思いをさせた父に対しての復讐と我が家を無茶苦茶にしたMに対して許せない気持ちでいっぱいです。

弁護士さんにお力貸してもらいたいです。

離婚した以上母には相続権が無い事は承知です。

しかしこのまま泣き寝入りするのはあまりにも惨めで耐えがたいです。

何とか母の無念を晴らしてやって下さい。
北村 亮典弁護士の回答

(こすぎ法律事務所共同代表)

まず、お父様の遺産については、お子様にも当然相続権がありますので、後妻を相手に遺産分割の協議、調停の申立をするというのが第一です。

しかし、遺産分割調停というのは、基本的にはお父様が亡くなった時点で、お父様名義で遺っている財産を分けるという手続ですので、お父様の生前に、お父様の財産が全て後妻名義に変えられてしまっている場合、遺産分割調停をしてもほとんど意味がありません。

このような場合、お子様の立場としては、後妻に対して、自分が相続できるはずだった分が後妻によって侵害された、として後妻に対して不当利得返還請求訴訟を提起することになります。

また、遺留分が侵害されていれば、生前贈与に対して遺留分減殺請求訴訟を提起することも可能です。

また、お父様が書かれた遺言のようなもの、については遺言としての法律上の要件が満たされれば遺言としての効力を有することになります。

そうなりますと、遺産を全て後妻に相続させるという遺言が有効となりますので、上記の不当利得返還請求訴訟は理由がなくなってしまうということになってしまいますので、この点は注意が必要です。

また、お父様が本当に書かれたものかどうかを争うということであれば、それを確かめるために筆跡鑑定が行われることもありますが、裁判上は筆跡鑑定はあまり重用されて傾向があり、それよりも、当該遺言が書かれるに至った経緯や動機、人間関係、内容などの事情を総合考慮して遺言の有効性が判断されるのが裁判実務の傾向です。
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