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妻から離婚の申し出がありました。

(東京都板橋区在住K様)
長年の性格の不一致で結婚生活にお互い疲れた感がありましたが、今回妻からの離婚申し出により気持ちが固まったというかスッキリしました。

離婚することとなりました。

結婚生活は9年。

最初の4年は賃貸マンション生活、後半5年は現在の持ち家戸建生活でした。

4280万円で5年前に建売住宅を購入。

購入時、頭金として妻(妻の親の援助)が1000万円、私が300万円、合計1300万円支払いました。

住宅ローンは私一本で、持ち分は45分の30が私、45分の10を妻名義で登記してあります。

今回の離婚に際し、子供もいませんので争点は自宅不動産だけですが、45分の10の持ち分を私が買い取り彼女に支払うという事でいいのでしょうか?

その際どの金額を元に45分の10と考えればいいのでしょうか?

5年前の購入価格でしょうか?

それとも現在売りに出した時の価格なのでしょうか?

教えて下さい。
離婚
的場 理依弁護士の回答

(弁護士法人ベリーベスト法律事務所)

離婚時には,不動産を巡って協議が難航する場面をよく目にいたします。

ご相談者様のケースでは自宅不動産のみが財産分与の対象財産ということで,以下,ご説明いたします。

住宅の残ローンが自宅不動産の現在の評価額(原則としては財産分与の対象財産の基準時は,別居をしていないのであれば離婚時の不動産の価格が基準となります。)を上回れば,経済的価値がないと判断され,財産を清算する必要はなく,ご相談者様が奥様に代償金を支払う必要はありません。

もっとも,登記の名義が奥様にもあるとのことですから,いずれこの不動産の売却をされるときに共有名義のままですと奥様の同意を要することになり,手続に支障をきたす場合があります。

ですので,自宅不動産の名義はご相談者様とすることをお勧めいたします。

それでは,残ローンが自宅不動産の評価額を下回る場合ですが,自宅不動産に価値があるので,財産の清算をする必要があります。

例えば,仮に現在の自宅不動産の離婚時における評価額が4000万円,住宅ローンが2500万円残っているとすると,1500万円(=4000万円―2500万円)が財産分与の対象額となり,特段の事情のない限り,夫婦は2分の1の寄与度があると判断されますので,ご相談者様と奥様が各750万円(=1500万円÷2)を取得することになります。

そして,奥様の親から1000万円の援助を得ているのであれば,これは妻に対する実家からの贈与とみられることが多く,その分は奥様のみが財産の形成に寄与したと考えられます。

他方,ご相談者様は300万円を支払ったとのことですが,これが婚姻後の収入を原資としているのであれば,共有財産から支払ったものとも考えられますので,その分は夫婦が財産形成に寄与したと評価されます。

これによれば,奥様は購入金額4000万円(購入金額は4280万円ですが,計算をわかりやすくするため,4000万円とします。)のうち1000万円を特有の財産から負担し,購入時の価値の4分の1相当額の財産形成に寄与したといえ,財産分与の対象額1500万円の4分の1は奥様特有の財産の寄与により形成されることになるので,これを控除した残額を2分の1ずつ分与するという形となります。

よって,妻に対する分与額は,

1500万円×4分の1+1500万円×4分の3÷2≒937万円 となります。

残ローンが自宅不動産の評価額を下回る場合には,上記のように考えることができ,不動産の持ち分を基準として代償金を考えるのではありません。

住宅問題は財産分与の中でも複雑な問題です。

ローンや登記等についての理解がないと処理も難しいので,一度弁護士にご相談下さい。
不動産・相続お悩み相談室

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「川崎市の障がい者対策」

[ゲスト] 松本幸治・浅野文直(川崎市議会議員)

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