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SPECIAL対談 松本幸治、川崎市議会議員浅野文直×高木優一
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一遍の詩

高木優一:
さきほどから、松本さんの詩集の話をしていますが、やはり実際に書かれた作品を紹介しないと、詩に込められた松本さんの想いが読者にも伝わらないと思います。「母」と題された詩を紹介し、今回の対談を終えたいと思います。松本さん、浅野さん、ありがとうございました。

僕の手足が母に入れ替わったときから
母は僕の肉体の一部だと錯覚していたに違いない
そんな僕を母は喫茶店で着せ替え人形のように
哀しい瞳で見ていたに違いない
産んだ子の哀れな姿をいちばん見たくない人が
一生そばについていなければならない悔しさを
苦しいほど僕にはわかる・・・・・
僕も父と同じように
素直になれないのかもしれない
いや
この状況で素直になれる人を
僕は軽蔑する
人間だからこそ・・・・・

photo by naokichi hasebe

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