電話相談
> >
SPECIAL対談 伊藤益美×高木優一
1  2  3

在宅専門のケアマネージャーとして

高木優一:
ケアマネージャーの資格を得るにはどのような規定があるのですか。
伊藤益美:
介護福祉士の資格を取得して、実務現場を5年間経験しないとケアマネの資格は取れないんです。私は在宅のケアマネをやりたかったので、まずは在宅の現場を知ろうと川崎市の社会福祉協議会にヘルパーとして雇ってくれないかと頼み込みました。
高木優一:
普通、そんな奇特な人っていませんよね(笑)。
伊藤益美:
施設の介護と在宅の介護はまったく違います。そこで在宅の現場をしっかり見なければと思い5年間、ヘルパーを行いました。その間、ケアマネの資格を取得し現在の事業所に勤めるようになったという経緯です。
高木優一:
具体的にケアマネのお仕事ってどのようなことをされるんですか。
伊藤益美:
私の場合、在宅が専門ですので、病院と家(家族)の間に入り、それこそありとあらゆる計画を立て、それを実施するのが仕事です。
高木優一:
介護計画を立て、それに見合ったディケアサービスを使ったり、訪問看護・介護ステーションを探して依頼をしたり、とかですね。
伊藤益美:
はい、そうです。
高木優一:
たとえば、外部のさまざまな介護サービス機関も頼みやすいところと、そうでもないところがありますよね。
伊藤益美:
そうなのですが、同じサービス施設ばかりに依頼してはいけないという決まりがあるんです。
高木優一:
そうなんですか。
伊藤益美:
本当に新規のご利用さんは、どのようにサービスを利用すればよいのか、これから先の生活のめどがまったく立っていませんので、家に帰ったらどのように過ごしたいのかの聞き取りを行い、看護師さんから車椅子の有無などを確認しながら、1から指導・アドバイスをしていかなければなりません。
高木優一:
家族は途方にくれますよね。今まで病院でケアしてくれたのが突然、家で見なければならなくなったのですから。
伊藤益美:
はい。皆さん、本当にどうしたらわからない状態になります。突然、介護が始まるわけですから。認定調査を受けていないと介護サービスは使えないのですが、まずはそこからお伝えするようにしています。
高木優一:
本当にケアマネさんが命綱ですね。本日はどうもありがとうございました。

photo by naokichi hasebe

1  2  3