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SPECIAL対談 松本幸治、川崎市議会議員浅野文直×高木優一
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「満開の光を浴びて」に込められた想い

高木優一:
松本さんの詩集は「満開の光をあびて」というタイトルですが、どのような想いを込めてこの題名を付けられたのですか。
松本幸治:
春に満開の光が木漏れ日から差し込むイメージから・・・ですかね。
高木優一:
自然を感じたり、感じたことを詩にするとかは、失礼かもしれませんが、お身体が不自由になったからこそ感じる感性なのかもしれないですね。若い人に発したいメッセージも込めているとおっしゃいましたが、若い人たちの生きづらさを少し離れた立場でお感じになっているんでしょうね。
松本幸治:
そうですね。
浅野文直:
まあ、何かをするのにも人の手伝いが必要ですし、生活のどの面を見ても健常者に比べたら圧倒的に不具合が多いわけですから、生きづらさという点では健常者よりも遥かに感じる部分が多いと思いますよ。さらには、身体的苦痛をいまだに感じながら日々を過ごしていますので、我々には測り知れない苦労はあると思います。
松本幸治:
足腰の痛みとしびれは慢性的に感じていますからね。
浅野文直:
ですから、日々の生きづらさの中で懸命に生きているからこそ、健常者に対して何らかのメッセージがあるはずなんです。そういう真摯な思いをこれらの詩の中から感じ取ってもらえればと思います。
高木優一:
絶望の中から、少しずつ光が見えてきたって感じですね。
浅野文直:
松本さんは詩の中で、彼は輪廻転生、つまり生まれ変わりはあって欲しいと語っています。しかも、その生まれ変わりが、生まれてから事故を起こすまでであって欲しいのか、このような障害を負ってから生きていく部分も含めてなのか、なかなか想像しづらいですが、その切実な想いは我々には測り知れないものだと思います。

photo by naokichi hasebe

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