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SPECIAL対談 日詰宣仁×高木優一
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支援というよりコーチング

高木優一:
完全に夜の商売の女性に的を絞っているのですね。
日詰宣仁:
はい、そうです。絞るって結構重要で、仕事柄いろんな職業の人に会うのですが、次の日にはだいたい忘れてしまいます。転職支援会社は腐るほどありますし、女性の転職支援を専門に行っている会社もそこそこあります。でも、夜の女性のセカンドキャリアに絞った事業者はまずいないと思いますね。マニアックに絞れば絞るほど人の記憶に残るんです。
高木優一:
私も弁護士などに会う機会が多いですが、何でもできますよっていう弁護士ほど何もできないんだな、って認識していますよ。
日詰宣仁:
女性転職支援会社を経営していますだけでは、私のことを覚えてくれません。
高木優一:
業務の流れはどのようになりますか。
日詰宣仁:
とてもシンプルで、一般的な転職支援会社とそう変わりません。ただ、自社でウエブメディアを作れるというところがポイントかなと思っていまして、「昼職コレクション」というサイトなのですが、これを全部自社で作り運営しています。夜の女性専門の「とらばーゆ」といった感じですかね。ここに乗せている求人情報は、すべて夜の商売の女性でもオーケーですよという企業だけに絞っています。
女性からすれば、ここに載っている会社だったら、キャバクラ嬢だということを隠さなくてもいいわけですから、一気に道が拓けますよね。
高木優一:
それはいいですね。だいたいが最初の応募のところで躓いてしまうんですものね。
日詰宣仁:
そうなんですよ。履歴書、職務経歴書を書くという段階で悩んでしまいます。このサイトでは、そんなものはいらないから、「昼職さがしてます」ってラインを送ってくれと謳っています。そのあとに、面談をするという流れです。
高木優一:
声がかかったら、お会いするわけですね。
日詰宣仁:
ええ、会うことが重要だと思っています。転職支援というより、コーチングに近い業務だと思っています。「私でも普通に会社の仕事ができるんでしょうか」と不安を感じていれば、「大丈夫」と背中を押してあげますし、これまでとは違うギャップに悩み相談に来れば真剣に話を聞きます。「研修がとても難しいです」「難しいから研修なんだ」というように、愚痴や戸惑いをとにかく耳を傾けて訊く。それで彼女たちはすっきりするんです。
高木優一:
なるほど。これからも女性たちの支援に尽力していただきたいと思います。今日はありがとうございました。

photo by naokichi hasebe

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