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SPECIAL対談 三原じゅん子×高木優一
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女性が真に社会に出やすくための制度を、数多く作り出すこと

高木優一:
日本の政治の場でも、まだまだ女性の数が少ないですね。社会進出という面で見れば、全然果たせていないと感じます。
三原じゅん子:
国会議員、市会議員、地方議員を含めて女性の議員数は一割程度です。日本は先進国の中では断トツに低いですね。さきほど、女性が社会へ出て行くのには、まず世間の意識を変えることが大切だという話をしましたが、現実的には男性が働き、女性が家庭を守るという、強く根付いた日本人のメンタリティを変えていくのは、非常に難しいと思いますね。政治の世界ですらこうなのですから。
高木優一:
女性議員が一割しかいない状況ですと、どのような弊害が起こり得ますか。
三原じゅん子:
私たちも「女性が働きやすくなる、辛い思いをしなくて済む」ための法案は作るのです。でも、なかなか審議をしてもらえないで、何年も棚上げされたままになってしまっているという現実があります。これはやはり女性議員が少ないからだと感じています。女性に対する政策を重要だと思っていただけない風潮があるのは否めません。
高木優一:
数が多ければ強くなる。少なければ弱い。数の論理ってやっぱりあるんですね。
三原じゅん子:
大いにあると思っています。最近は国会などで女性議員の発言なども以前よりは多くなってきたとは思うのですが、私たちは女性だからという理由で登用されるのは嫌なのです。女性議員といっても、すべての人が同じ考えを持っているわけではありませんし、得意分野も違います。女性で大きなポジションに就いたからといって、それを嬉しいかと言われれば、全然そんなことはありません。
高木優一:
いままでのお話をお聞きしますと、いろいろな制度を数多く行っていって少しずつ市民の意識を変えていくという方法が適切だということですね。
三原じゅん子:
はい。現場のいろいろな声が反映された制度をきめ細かく作っていく、それしかないだろうと感じています。でも、今の政治は政局の情勢ばかりに気を取られているような気がします。ですから、一本の法律を作るのにもものすごい時間がかかってしまう。
高木優一:
それも問題ですね。本日はさまざまなお話しをいただきありがとうございました。

photo by naokichi hasebe

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