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SPECIAL対談 門脇紀彦×高木優一

今回のゲストは、世田谷の祖師ヶ谷大蔵で相続法務成城事務所を開設されている司法書士の門脇紀彦さん。相続専門の司法書士業務のほかに、もう一つの柱として家系図の制作にも力を入れていらっしゃいます。どのようなきっかけで家系図を扱うようになったか、家系図を作ることの利点などを詳しくお聞きしました。

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家系図を作ることも承継の一つのカタチ

高木優一:
今日は、主に家系図の製作に関してお話をお聞かせいただきたいと思います。実際に作られた現物を見せていただいて、大変立派なものだと改めて感慨に浸らせていただきました。だいたい何代前ぐらいまで遡るのですか。
門脇紀彦:
5代から6代前までですね。
高木優一:
どのような方からの依頼が多いのですか。
門脇紀彦:
起業家の方とか、地主の方から依頼されることが多いです。そのような方々は先祖を大切にされますので、子から親へ、あるいは祖父・祖母へ、プレゼントとして渡しているケースがよく見られます。もちろん、普通のサラリーマンのご家庭の方もいらっしゃいます。おじいちゃんやおばあちゃんが先祖を大切に敬うのを見て、お孫さんから贈り物としてさしあげるということもあります。もう、いただいた方は涙して喜びますね。
高木優一:
そうでしょうね。「こういう物が作りたかったんだ!」と。自分たちだけで先祖を辿り、それを手書きで紙に記すといったって簡単にはできませんからね。その先祖を辿る作業ですが、先生はどこまで関与されるのですか。
門脇紀彦:
全部私どもがやります。戸籍を取って調べていきます。ご本人の住所と名前さえ分かれば、一代一代辿っていくことは可能ですから。
高木優一:
かなり前の時代まで追いかけられるものなのですか。
門脇紀彦:
できますよ。今はおこなっていないのですが、お寺とか墓とかを現地調査したり、地元の郷土史を調べながら辿っていけば、10代、20代まで遡ることもできます。
高木優一:
他にこのような試みをされている同業の先生はいらっしゃいますか。
門脇紀彦:
ネットで家系図を作りますと謳っているところはあるようですが、これほど手間をかけ、それなりのグレード感のあるものを作っている人は見かけませんね。私の場合は単に製作しますよ、というだけではなく、家系図を作ることの大切さをリアルに伝えることを重要視しています。
高木優一:
なるほど。そこまでされているのは先生だけでしょうね。
門脇紀彦:
私の場合はご相続のタイミングと絡めて家系図を作る、つまり承継という括りの中に家系図も存在するというスタンスで仕事を行っています。
高木優一:
家系図を作ろうという家庭は、ある程度の財産も所有していて、相続に対する意識も高いようなイメージを抱きます。つまり、良い相続事案を扱える期待もできるということですね。

photo by naokichi hasebe

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