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私は3人兄弟の長男ですが、困っていることがあります。

(東京都豊島区在住O様)
昨年末に母が亡くなり相続が発生しているのですが、兄弟間の仲があまり良くなく、申告期日が迫っているのに遺産分割協議が整いません。

母が残した財産は豊島区要町にある自宅と隣接地にアパートを2棟所有しております。

不動産評価額で1億3千万になります。

そこで、長男である私が兄弟全員の相続税の申告を提出しようと考えておりますが、何か問題はありますでしょうか?

宜しくお願いします。
小形聰税理士の回答

(GALAP税理士法人代表)

相続税の申告期限はご承知のとおり被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10カ月以内です。

遺産の分割協議が確定していないと、そもそもこの申告ができません。

遺産分割が確定していないことによる申告期限の延長は認められておりません。

そこで、遺産分割が確定していない場合には、各相続人は法定相続分によって相続されたものとして仮に相続税を計算し、申告・納税を行うことになります。

その後、遺産分割が確定したときに改めて、相続税の修正申告(追加納税)または更正の請求(税額の還付)という手続きを踏むことになります。

仮に行った上記の申告では、「配偶者の税額軽減」や「小規模宅地等の特例」などの優遇措置が利用できませんので、納税額は大きくなることが一般的です。

ただし、申告期限後3年以内に遺産分割協議がまとまった場合には優遇措置が利用できます。

そのためには、仮の申告の際に「申告期限後3年以内の分割見込書」を添付し提出することが必要です。

この見込書を提出しておくと、分割が行われた日から4カ月以内に更正の請求を行うことにより、納税額が過大であった場合には税額が還付されることになります。

遺産の分割協議が確定しない場合には、手続きも増え金銭的な負担も多くなりますので、一にも二にも遺産の分割にご尽力されることをお勧めします。
不動産・相続お悩み相談室

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