遺言書を手書きで書いたものをコピーして押印したら、正式な遺言書になりますか?
(東京都目黒区在住H様)
複数の相続人(5人)に同じ文書で配るためですがこれは無効でしょうか?
いちいち直筆にしなければいけませんか?
いちいち直筆にしなければいけませんか?
浅野健太郎弁護士の回答
(弁護士法人ベリーベスト法律事務所代表)
公証役場を通して作成する公正証書遺言ではなく、自分で直接作成する自筆証書遺言の場合、全文を自書しなければなりません。
判例上、カーボン紙を用いた複写の方法で記載した場合も、自書の方法による遺言書として認められるとされたものがあります。
これはカーボン紙という筆記用具を通して自らが書いたものといえるからであると考えられます。
これに対してコピーされた文書は、それ自体は自らが書いたものとはいえないため、正式な遺言書とはなりません。
したがって、コピーされた遺言書は、押印がされていたとしても、自書されたものとはいえず、原則として無効となります。
複数の相続人に配るためとのことですが、原本を正式な遺言書として大切に保管しておきましょう。
判例上、カーボン紙を用いた複写の方法で記載した場合も、自書の方法による遺言書として認められるとされたものがあります。
これはカーボン紙という筆記用具を通して自らが書いたものといえるからであると考えられます。
これに対してコピーされた文書は、それ自体は自らが書いたものとはいえないため、正式な遺言書とはなりません。
したがって、コピーされた遺言書は、押印がされていたとしても、自書されたものとはいえず、原則として無効となります。
複数の相続人に配るためとのことですが、原本を正式な遺言書として大切に保管しておきましょう。