電話相談
> >

借地人が弁護士をつけてきました

(神奈川県横浜市港北区在住I様)
今年の4月にうちの土地の更新手続きがあったのですが、更新料が払えないという事で借地人が弁護士をつけてきました。

今になって買い取ってくれと言ってくるのです。

婆さんの代で契約したもので平成元年に契約し、今年で25年経過したものですから更新の通知をしたところ逆に買い取ってくれと言ってくる始末。

何で地主であるうちが金払わなければいけないのか借地人の横暴な態度に憤りを感じています。

こんな馬鹿げた話あるのでしょうか?
借地
高木 優一宅地建物取引士の回答

(株式会社トータルエージェント代表取締役)

借地人さんが更新料を支払えず、借地を返すので、借地権を買い取ってくれということなのでしょうが、借地契約の終了にともない、借地の返還を受けるのと引き換えに、地主が借地人に対して借地権相当の対価を支払う必要はありません。

つまり、借地を買い取る義務は法律上ありません。

ただ、期間満了し、更新されない場合、借地人は地主に対して建物買取請求権(借地借家法13条、旧借地法4条)を行使することが認められています。

この場合地主は建物を時価で買い取らなければならなくなりますが、それでも、借地権相当額を支払う必要はありません。

また、借地人が借地権を第三者に売却したいということで、その承諾を求められ、それを拒否した場合、借地人は、裁判所に地主の承諾に代わる許可をするよう申し立てることができます(旧借地法9条の2、借地借家法19条)。

これにより許可がされた場合は、借地人は、借地権を第三者に売却できることになります(裁判所が命じた場合承諾料を支払う必要があります)。

前述のように、借地人から「借地権を買い取ってくれ」と言われても、それに応じる義務はないのですが、このように、借地人には、法律上このような権利行使が認められているので、まったく話し合いに応じないのも得策とは言えないかもしれません。
不動産・相続お悩み相談室

かわさきFM(79.1MHZ)
15:20-16:00
かわさきDOWNSTREAM
(夕方の番組内)
[4月の放送日] 

次回放送予定

1月1日(木) 16:15~16:45

「」

[ゲスト] 

→視聴方法、過去放送分はこちら