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遺言の内容と効力について教えて下さい。

(東京都豊島区在住E様)
私は昨年離婚し、現在は4歳の息子と暮らしています。

先日、私に万が一のことがあった時のために遺言書を作成し残しておこうと思ったのですが、(自筆遺言です)その内容で分からないことがあったので質問させてください。

私が死んだあと、私の姉夫婦に息子を養子縁組してもらいたい(姉夫婦にもその意思がある)場合、遺言書にはどのように記載しておけばよろしいでしょうか?

未成年後見人の指定について記載しようと思っていたのですが、もし養子縁組についても効力が発揮されるのであれば、そちらを優先に記載しようかと思っています。

私の希望通りに出来るのでしょうか?
浅野健太郎弁護士の回答

(弁護士法人ベリーベスト法律事務所代表)

1.遺言により効力が生ずる事項というのは、

実は法律により決まっています。

逆に言えば、法律で決まっていないことについては、それを遺言に書いても効力が生じないということです。

遺言により効力が生ずる事項は、主に以下の通りです。

(1)財産の処分

①遺贈、②遺留分減殺の順序・割合の指定、③一般財団法人設立、 ④信託、⑤生命保険の保険金受取人の変更

(2)家族関係

①認知、②未成年後見人の指定、③未成年後見監督人の指定

(3)相続関係

①推定相続人の排除、②相続分の指定、③遺産分割の指定

(4)遺言の執行

①遺言執行者の指定、②遺言執行者の報酬

2.ご質問では、もしあなたが亡くなった場合に、遺言で息子さんをお姉さま夫妻の養子にしたいということですが、養子縁組を遺言でできる旨の規定はないので、遺言に記載しても養子縁組の効力は生じません。

もっとも、あなたのお姉さまを息子さんの未成年後見人に指定することは、遺言により可能です(民法839条)。

その上で、遺言に、お姉さまにあなたの息子さんと養子縁組をするようお願いすることを書かれてはどうでしょう。

お姉さまがそれに応じなければならない義務は生じませんが、あなたの遺志を尊重して、お姉さまが息子さんの未成年後見人という立場で養子縁組手続を行うことを期待できるのではないでしょうか。
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